11月のイベント&経済指標は小口幸伸さんが日銀短観を斬る

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FX取引の現場から、1週間をズバッと見通す! イベント&経済指標

■今月の気になるイベント&経済指標

FXマーケットに詳しい、その世界のプロの方が、今月注目したいイベント&経済指標をピックアップ。FX取引初心者にもわかる視点から、市場へのインパクトに迫ります!?

投資コンサルタント・小口幸伸さんが日銀短観を斬る

低成長のなかでの賃金上昇=「スタグフレーション」が進めば、
米国経済にとって、最悪のシナリオ

当面は日米欧の金融政策がどうなるのかに注目している。

まず米国だが、景気は踊り場に来ており、経済成長率が鈍化している。本来であれば利下げに踏み切りたいところだろうが、そうはいかない事情があるのも事実だ。

なぜなら、賃金が上昇傾向をたどっているからである。思えば不思議な話で、これまでの米国経済は、極めて高い成長率を維持しながらも、賃金は低めに据え置かれていた。過去、経済成長率が高いなかで、低賃金が続いたことはなく、これを見た多くの経済関係者は、ニューエコノミーの時代が来たなどと大騒ぎしたものだ。

しかし、その反動からか、今度は低成長のなかで賃金が上昇するという現象が生じている。特にサービス価格の上昇が顕著だ。このまま賃金が上昇すれば、どこかの段階で製品・サービス価格に転嫁されることになる。これはインフレを招く現況になる。つまり、低成長のなかでの物価上昇、つまり「スタグフレーション」という現象が生じる。これは米国経済にとって、最も望ましくないシナリオだ。

こうした事実を受けて、恐らく12月に開催される本年最後のFOMCでは、利下げが見送られることになるのではないだろうか。

グリーンスパンがFRB議長だった当時、FRBは個人消費の動向にさえ注意していれば、有効な金融政策を遂行することができたが、バーナンキ議長になって、個人消費だけでは有効な手立てを打つことが困難になってきている。今後、金融政策を検討するに際しては、インフレと経済成長率の両睨みで進めることになるだろう。なかでも今後の物価動向に及ぼす影響を考慮すると、やはり賃金関連の指標を無視することはできない。

日銀短観次第で、利上げの可能性も。
ドル離れ、米保護主義政策で、さらなるドル売り圧力か。

一方、日本国内の経済指標にも注目すべき点がある。

一方、他国に目を向けると、欧州では12月の利上げはほぼ確実。金利差からすると、ユーロ買い・ドル売りが進みそうだ。 そして問題は、日本の金融政策の行方である。国内景気に目を向けると、個人消費は弱含みだが、日銀の見方としては、景気全体が堅調に推移しているというものだ。12月発表の日銀短観(12月4日発表)が、見通しも含めて良好な数字であれば、利上げに向かう可能性が高い。これもドル売り要因につながる。

さらに言えば、中長期的に見てドル離れが進みそうな気配がある。仮に中国が、1兆ドルもの外貨準備の一部を米ドルからユーロにシフトさせただけで、外国為替市場では大きなドル売り圧力になる。

さらに、米国中間選挙で民主党が大勝したが、これで保護主義的な色彩が強まれば、人民元の切り上げ問題が再浮上するだろう。これも米ドルにとっては売り圧力だ。 このように、金利、中長期的なドル離れ、そして米国の経済政策という3つの観点から考えても、当面、ドル売り圧力が強まるものと考えられる。

(インタビュー・2006年11月17日)

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