「史上初のキウイ介入」が示したNZの苦悩 高金利を満喫できる通貨の豪ドルとNZドルの動きをレポート

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オージー&キウイじっくりレポート

6月 「史上初のキウイ介入」が示したNZの苦悩

(6月28日・マネーアンドマネー発)

 6月のオセアニア通貨最大の話題は、NZ通貨当局による「史上初の為替介入」だろう。この裏には、NZドル「キウイ」の上昇に対する、NZ政府の苦悩ということがやはりありそうだ。

金融政策と逆行する為替政策を余儀なくされた事情

 NZ当局は、6月に入ってから対米ドルでキウイ売り介入に動いた。これは、1985年に、キウイが変動相場制度に移行してから初めてのことだという。

 NZ中央銀行は、現在利上げ局面にある。金利を上げれば、通貨も上がるのは、基本的に止むを得ないことである。にもかかわらず、金利を上げながら、キウイ高はダメということで動いたのが今回の介入だ。

 では、なぜこのように矛盾した政策に動いたのか。2つぐらい理由が考えられるが、どちらにしてもNZのキウイ高に対する苦悩ということには変わりないだろう。

 NZ中銀が金融引き締めを続けているのは、インフレ懸念、過剰流動性懸念が理由だ。ところが、いくら国内マネーを吸い上げても、一方でキウイ高に乗じて海外マネーの流入は止まらない。つまり、キウイ高によって、金融引き締め政策が「しり抜け」になっている懸念が強かったわけだ。

 ところで、そんなキウイ高は、このコーナーで何度か指摘してきたように、円安とこの数ヶ月きれいな逆相関関係が続いてきた。その意味では、キウイ高はいわゆる円キャリー取引の結果であり、キウイ高に便乗してNZに流入してきた海外マネーの中心は円ということになるだろう。

 キウイ売り介入は、対ドルで実施されたが、このように考えると、NZ政府を悩ましているキウイ高は対円相場がむしろ主役の可能性すらあるだろう。

インフレと双子赤字=急落リスクと背中合わせのキウイ

 もう一つ、今回のキウイ売り介入の理由で考えられるのは、貿易赤字への影響だ。NZに限らず、高金利通貨国のほとんどは貿易赤字国だが、その中でも赤字の程度が深刻で、しかも財政と合わせて「双子の赤字」になっているケースは、「悪い高金利通貨国」と数えられることが多い。

 NZはまさにその一つだが、そんなNZが、高金利の面ばかり大きく評価され、キウイ高が大幅に進むと、輸出競争力の悪化を通じ、貿易赤字問題はより深刻化する懸念がある。そのように考えると、「双子の赤字」も抱えた、未成熟な高金利通貨国であるNZにとって、キウイ高はまさに悩める存在ということだろう。

 そういった中で、「史上初の介入」に踏み切ったわけだ。政策的には矛盾にみちたものであることを、おそらく百も承知の上で下したであろう決断の意味は軽くないだろう。そもそも、インフレとは物価高で通貨安を意味している。深刻な貿易赤字問題と合わせ、キウイは急落リスクと背中合わせの状況が続いているということではないか。(Y)

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