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2006年8月25日

8/25 「ドル円相場が117円台に。ユーロ円の150円乗せはどうなるか」

トレイダーズ証券(株)
営業企画部情報戦略課
及川佳奈子さん

プロフィール

大手信託銀行(外国株式のコーポレートアクションに携わる)を経て2003年6月にトレイダーズ証券に入社。以来、市場分析に携わり、WEB上のレポートやメールマガジン、トレイダーズTVへ情報提供。海外通信社からの取材を受けるなど、英語能力を活かした現地情報の収集力には定評。

ドル円相場が117円台に。ユーロ円の150円乗せはどうなるか

今週(8/21〜)は、住宅関連指標の落ち込みなどで米景気減速が懸念される中、USドルは底堅く推移しました。今夜(25日)予定されているバーナンキFRB議長の講演は、利上げを停止した8月8日のFOMC以来はじめての講演ということもあって、米景気やインフレ動向に関してどのような見解を示すのか注目が集まっていますが、次回FOMCまで未だ1ヶ月弱残されていることから、バーナンキ発言を消化後は徐々にその後の経済指標に市場の関心は移っていくものと思われます。

◎重要経済指標が目白押しだが、雇用統計発表前の反応は限定的か


来週(8/28〜)は、今週と打って変わって重要な経済指標の発表が目白押しです。米国では、4−6月期実質GDP改定値をはじめ、7月個人消費支出、8月シカゴPMI、8月ISM製造業景況指数などが発表される予定です。また、8月8日のFOMC議事録が公表されるほか、バーナンキFRB議長の講演もまた予定されています。ただ、週末に、8月雇用統計を控えていることもあり、それ以前に発表される指標に関しては、反応が限定される可能性も考えられます。


前回、7月の雇用統計では、非農業部門雇用者数の変化が市場予想を下回ったほか、失業率が4.6%から4.8%へと悪化し、市場を驚かせました。発表後にUSドルは全面安となりましたが、そこからさらに売り込まれることなく現在まで推移しています。雇用統計は、発表後の乱高下がつきものとなっていますが、その後の見極めも重要となってきます。
また、経済指標とあわせて、イランのウラン濃縮問題といった地政学的リスクにも注目です。原油が高止まりするなかでインフレ懸念が強まれば、米利上げ再開観測が浮上することも想定されます。

◎ドル円は、7/19高値を超えてくるのか。クロス円の動向にも注目


ドル円相場は、ここ数週間、115円19銭から116円台後半のレンジ取引が続いていましたが、この原稿を書いている最中に117円台に乗せてきました。25日の15時30分現在、117円10銭付近まで上昇しているドル円相場ですが、このまま今夜の海外市場でもこの水準を維持して、来週は117円88銭(7/19高値)超えとなるでしょうか。一方、下値は、NY終値ベースで下値支持線として機能し続けている21日移動平均線や115円19銭(8/17安値)がポイントとなりそうです。ユーロ円相場が150円に乗せられるのか、クロス円の動向にも注目です。


●7/19の高値を超えるか?下値は115円19銭あたりがポイント



トレイダーズ証券で外国為替証拠金取引



経済・為替そしてそれに付随する情報の提供を目的としてのみ作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。万一内容に誤りがあった場合、また当内容を用いたために直接あるいは間接的に生じた損失について、解説者及びトレイダーズ証券はいかなる責任を負うものではありません。取引に関しての最終決定は必ずお客様自身の判断でなさいますようお願い申し上げます。


2006年8月18日

8/18 「徐々に明るみになる米経済の真相」ひまわり証券FXアドバイザー勝間田厚子さん

ひまわり証券(株)
FXアドバイザー
勝間田 厚子さん

プロフィール

ひまわり証券の紅一点・為替アドバイザー。大学卒業後、すぐにFX業務に従事。WEBセミナーでは「週間予報“来週のここに注目”」で経済予報士として人気が高い。緻密な計算と、女性ならではの柔軟な考えから導きだされる独自の相場観にはファンも多く、ブルームバーグの為替相場展望コーナーにも出演!

徐々に明るみになる米経済の真相

連続利上げもひとまず足踏み状態のアメリカ。今週は、好悪混在した経済指標の結果にともない、今後の利上げへの期待感も後退しています。

米ダラス地区連銀のフィッシャー総裁は、今月17日、FRB(連邦準備理事会)の早期の利上げ再開は妨げられないと発表しました。その後、記者団には、 「われわれは正しいことをやっていく。必要なければ再利上げはしない」と述べています。引続き、経済指標次第ということには変わりはないものの、やや弱めのコメント。

利上げの話題に右往左往してきた市場でも、ようやく金利動向に関する意識は沈着化しつつあるようです。連続利上げを行ってきたしわ寄せが、米経済への不安をあおっていることが明るみになってきた今、経済指標の良し悪しだけではなく、それを受けた今後の政策に注目したい。

◎ポイントは米住宅関連

米主要経済指標のなかでも、ここのところの金利動向や米経済を映し出している住宅関連の経済指標が重要視されています。

ここ最近の住宅着工件数や新築住宅販売高の水準は低下ぎみ。完全なる景気後退を唱えるのはまだ早計な気がしますが、景気を先行して出される住宅関連の水準がこれ以上低下するのであれば、やはりドルからの資金逃避は鮮明になる可能性は高い。

今のところ、ドル/円に関しては115円台前半に、根強いドル買いが控えているため底は固く、且つ、それ以上の材料も見当たらないため、116円台前半ではドル売りという狭い幅で推移していますが、来週(8/20)発表予定の住宅関連の経済指標の結果次第では下値を試す動きも想定できます。

目先の材料で動く投資家も多いので、急な動きにあせらず、流れを見極めたいところです。

◎高値更新なるか!! ユーロに勝算あり!?

今週(8/13〜)発表されたユーロ圏、ドイツGDPの結果は、前期比0.9%増というじつに6年ぶりの高成長を記録。ユーロ圏の半分以上の財政を担うドイツも、前期比0.9%増と、5年ぶりの成長。いよいよ景気拡大も鮮明となってきました。

それを受け、市場ではECBが少なくとも年内に、現状3.0%の政策金利を3.5%まで引き上げるということで、年内に2回の利上げを実施するのでは、という観測が出ています。

  政策金利に対する市場の反応も、やや落ち着いてきたかのように見えますが、ユーロやアメリカ、日本に関しては、まだまだ経済指標の好結果が利上げ期待に結びつきやすい傾向があります。そのうちアメリカや日本に関しては、今後の利上げに対しては不透明。となれば、景気拡大に続き利上げ期待という面では、ユーロに勝算ありといったところです。

■ユーロ/円は徐々に高値を試す展開。再び149円台を超えてくるかが分岐点

経済・為替そしてそれに付随する情報の提供を目的としてのみ作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。万一内容に誤りがあった場合、また当内容を用いたために直接あるいは間接的に生じた損失について、解説者及びひまわり証券はいかなる責任を負うものではありません。
また、為替取引には価格変動リスクが存在し、元本を保証する取引ではありません。
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2006年8月11日

8/11 セントラル短資オンライントレード 須藤博史さん

セントラル短資オンライントレード(株)
ソリューション営業部 部長
須藤 博史さん

プロフィール

欧州系銀行で為替ディーラを歴任後、2005年からセントラル短資OTに在籍。銀行在籍時にはドル円のほか欧州主要通貨を主戦場にトレーディング行う。スイスフランやユーロポンドも得意分野のひとつ。一目均衡表を利用した分析に、定評がある。

夏休み相場入りで、薄商い。短期的なポジションでの取引が賢明

8月8日にFOMCで大方の予想通り利上げ休止を決めたことで市場は夏休み入りとなり、ドル円は114.50−116.00といったレンジ取引から抜けきれなくなりそうであり、日本のお盆休みと重なって為替市場の動意も薄くなりそうである。FOMC後のリアクションは据え置き決定でドルはマーケットの薄い中売り込まれ、115円台前半から114円台中盤まで一瞬にして下げたものの、年内の利上げに含みを持たせる発言や全会一致が基本のFOMCで1人に理事が利上げを主張したことが報じられると、ドルは返す刀で急騰、一気に115円台を回復することになっている。レンジの中央では売買意欲が無いこともありマーケットが薄くなり、114.50以下に並んでいる輸入筋、機関投資家のドル買い、また116円近くになると湧いてくる輸出を中心としたドル売りオーダーに挟まれてここしばらくドル円相場は動きづらい局面入りしている。

夏休み相場はレンジを抜けたところではマーケットが薄い分だけ動きが急激になる傾向があることから、レンジ取引を抜けたところでは注意を要するものの、短期的なポジションと決め込んでの取引をしたほうがよさそうであり、中途半端に抜けることを期待しないほうが得策かもしれない。

◎欧州通貨は高値を更新中だが、円クロスでの危険水域が近づきつつある

 ユーロドルも1.30を越えていくには現状では材料不足であり、何かしら多きな材料を待っての取引となりそうであるが、ユーロ円やポンド円などの欧州通貨では高値を更新しながら押し目をほとんど見せずに順調に値を上げる状態となっている。先週末のIMMポジションを見てもポンドロングは積み上がりを見せており、ポンド円のロングをここから振るにはかなりの勇気が必要になる。ドル円のポジションでは円ショートが若干減っていることから、ポジションは以前に比べれば若干解消方向に動いているものの、基本的には円売りポジションは根強く、欧州通貨円クロスでの危険水域は近づいているように見える。

◎ポンド円は220円台は利食いゾーンか?深追いには十分、注意したい

 ドル円は上下に厚いオーダーが固まり始めているものの、抜ければ大きな動き見せる可能性は高く、またユーロドルでは1.30台は以前から欧州政府筋からのユーロ高懸念発言を開始するレベルということもあり、ここを本格的に越えるには相当のエネルギーが必要と思われる。そういった観点でチャートを見ると2/27の137.25から4/20の145.50への上げ、その後の140.20への押し目をひとつの波動として捉えた場合、いわゆるN値目標は148.45となる。

またポンド円で209.55(7/10)―216.58(7/20)−212.99(7/31)の波動から計算したV値目標は220.17、N値目標は220.02となり220円台は利食いゾーンであるように見える。8月10日時点ではほぼこのレベルを達成して若干の下げを見せているが、目標達成となると円クロスの下げがきつくなる可能性があり、ここは十分に注意したいところと思われる。ドル円が動くのか、ユーロドル、ポンドドルが動くのかはっきりとしないが、今週後半にかけて円クロスは特に注意したい。

■目標達成後の「下げ」には要注意――ポンド円

※このレポートの対象期間は8月11日(金)〜8月18日(金)です。

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2006年8月 4日

8/4 三菱商事フューチャーズ証券 外国為替部 部長  藤井 肇さん

三菱商事フューチャーズ証券(株)
外国為替部 部長
藤井 肇さん

プロフィール

三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)のニューヨーク支店副支店長、同行検査部部長、日興信託銀行常務取締役資金為替本部長等を歴任し、現在に至る。元為替ディーラーの経験豊富な知識を活かした鋭い分析力に定評があり、現在も三菱商事フューチャーズ証券の外国為替取引「サイバーフォレックス」にて掲載中の「藤井肇の為替展望コーナー」や、「外国為替の豆知識」、フォレックスマーケットコラム「行雲流水」等、人気が高い!

相場感応度の高いイベントが集中 外国為替相場の方向性が見えてくるか?

先週(7/31〜)のUSドルは、週末及び今週の重要なファクター待ちの小動きに推移した。今週(8/7〜)は当面の外国為替相場の方向性が決定する重要な週になる可能性がある。それは、外国為替相場の感応度が極めて高いイベントが続くことが理由である。先ず、重要な経済指標の発表については、本邦は7日・6月景気動向指数速報、9日・6月機械受注で、いずれも景気実態の直接的な結果であり、本邦の景気好調が裏付けられれば株価には順風となり、金利の上昇の思惑が台頭する。

8日の米・貿易収支に注目。対中赤字幅の動向がポイント

一方米国の発表の中では、8日・6月貿易収支及び7月財政収支が双璧である。貿易収支の大幅赤字は必至で、既に悪化はある程度織込み済みであるが、ポイントは対中赤字幅が一段と拡大すると既に米国官民で強まっている人民元の切り上げ要求の声が一層高まり、円も連れ高になると考えられる。又、対日赤字増も警戒を要する。本邦の輸出は自動車等が中心で、過去数年本邦のメーカーの現地生産が輸出を上回り、米国の雇用情勢に貢献指してはいるが、日本車のプレゼンスは強烈なだけに、産業界や労働界から円相場適正化要求の声が強まる可能性がある。

FOMCの利上げなければドルは小じっかりか? 週末の福井総裁の発言次第では円高も

しかし今週最も重要なイベントは、10〜11日の日銀金融政策決定会合と、8日のFOMCの日米中銀の金融政策決定の会議である。今回の日銀金融政策決定会合で利上げになることはないが、終了後の福井総裁の記者会見のニュアンスによっては早期利上げの憶測を呼び、日米金利差縮小思惑による円高がないとは言えぬ。一方FOMCでの利上げは現状五分五分と見られるが、利上げ実行の場合の方がかえって打ち止め感が強くなると予想され、USドルの上値の限界感が強まろう。

逆に今回利上げがなければ先送り感によりUSドルはむしろ小じっかりすると考えられる。この他、新任のポールソン財務長官はウォール街出身者らしくドル高政策維持を発言したが、本音は緩やかなドル安と見られるホワイトハウスを気懸ねし、迫力は乏しい。つまり、今週はUSドルの強弱要因が交錯するが、米国利上げ継続が明確にならぬ限りUSドルは114〜115円台での弱保合いと予想され、若し売り材料が重なれば下抜けも考えられる。

■8/7〜8/11の 予想レンジ 高値116.90 安値112.20

※このレポートの対象期間は8月7日(月)〜8月11日(金)です。

経済・為替そしてそれに付随する情報の提供を目的としてのみ作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。万一内容に誤りがあった場合、また当内容を用いたために直接あるいは間接的に生じた損失について、解説者及び三菱商事フューチャーズ証券株式会社はいかなる責任を負うものではありません。取引に関しての最終決定は必ずお客様自身の判断でなさいますようお願い申し上げます。