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2006年10月27日

10/27 来週(10/30〜)は日・米・欧の中央銀行総裁のコメント・発言に注目 | トレイダーズ証券(株)及川佳奈子さん

トレイダーズ証券(株)
営業企画部情報戦略課
及川佳奈子さん

プロフィール

大手信託銀行(外国株式のコーポレートアクションに携わる)を経て2003年6月にトレイダーズ証券に入社。以来、市場分析に携わり、WEB上のレポートやメールマガジン、トレイダーズTVへ情報提供。海外通信社からの取材を受けるなど、英語能力を活かした現地情報の収集力には定評。

来週(10/30〜)は日・米・欧の中央銀行総裁のコメント・発言に注目

今週は、注目されていた米連邦公開市場委員会(FOMC)における声明文が、市場の予想ほどタカ派的ではなかったことを受けて、ドル売りが優勢となりました。追加利上げ観測がやや後退した米国に対し、12月以降の追加利上げ期待が高まる欧州――金利格差に注目する市場参加者はドルを売ってユーロを買い戻したようです。来週以降もドルは軟調に推移するのかどうか、その鍵を握るのは米中間選挙ではないかと考えています。

FOMC後、米中間選挙前。目が離せないバーナンキFRB議長の講演

米中間選挙のお話をする前に、まずは来週のポイントをおさえておきましょう。来週は、日・米・欧の中央銀行総裁がそれぞれ記者会見や講演を行う予定となっています。福井日銀総裁(31日)とトリシェECB総裁(2日)の記者会見は、金融政策決定会合後のものということもあって注目が集まっています。27日に発表された本邦の9月全国消費者物価指数が予想を下振れたことで、日本の年内追加利上げはさらに遠のいた感がありますが、「年内利上げの可能性は否定できない」とした自身の発言(10月13日)を福井総裁が繰り返すようなことがあれば円にとっては好材料でしょう。また、トリシェ総裁がタカ派的な発言をすれば、欧・米における今後の金融政策の差が明確となりユーロにとっては追い風となる可能性があります。バーナンキFRB議長の講演(2日)は題目が現段階で未定ですが、FOMC後そして米中間選挙前ということもあり目が離せません。一方、経済指標では、今夜(10/27)発表される米・7−9月期GDPや来週末(11/3)の米・10月雇用統計に注目です。住宅市場の冷え込みを背景にGDPは予想以上に落ち込むのでは、米雇用統計が悪かった場合にはドルが急落するのでは、といった声も聞かれています。

米景気に軟着陸の印象あれば、ドル押し上げの可能性も

これらの材料を見る限り、確かに来週はドルにとって苦しい週となるかもしれません。ただ、11月7日の米中間選挙を前に、ドルの急落はないのではと思っています。共和党不利の状況下、ブッシュ大統領が選挙の争点にしたいのはイラク政策ではなく経済政策のほうでしょう。中間選挙まで残り1週間、堅調に推移している米国株式や安定推移している米金利、そしてドルが過度な動きを見せることは、ブッシュ大統領にとって望ましくないのでは?そういう意味で、前述のバーナンキFRB議長の講演でも、あまり米経済にとって悲観的な発言はないものと考えています。むしろ、米景気の軟着陸を印象付ければ、ドルを押し上げる可能性もあるのではないでしょうか。

ドル円相場は基本的には118-120円のレンジを推移するものと考えていますが、堅調に推移しているクロス円が反落となった場合には注意が必要です。過去最大規模に膨れ上がっている円のショートポジションが一気に巻き戻される可能性には警戒しておきたいですね。チャートを見ますと、年初来安値からの上昇トレンドラインがちょうどレンジの下限である118円あたりに位置していますので、ここを維持できるのかどうかが下値の大きなポイントとなりそうです。一方の上値は、120円乗せを達成できるのかどうかに注目です。

●118円を維持できるかが下値の大きなポイント

トレイダーズ証券で外国為替証拠金取引

経済・為替そしてそれに付随する情報の提供を目的としてのみ作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。万一内容に誤りがあった場合、また当内容を用いたために直接あるいは間接的に生じた損失について、解説者及びトレイダーズ証券はいかなる責任を負うものではありません。取引に関しての最終決定は必ずお客様自身の判断でなさいますようお願い申し上げます。

2006年10月20日

10/20 ひまわり証券FXアドバイザー勝間田厚子さん

ひまわり証券(株)
FXアドバイザー
勝間田 厚子さん

プロフィール

ひまわり証券の紅一点・為替アドバイザー。大学卒業後、すぐにFX業務に従事。WEBセミナーでは「週間予報“来週のここに注目”」で経済予報士として人気が高い。緻密な計算と、女性ならではの柔軟な考えから導きだされる独自の相場観にはファンも多く、ブルームバーグの為替相場展望コーナーにも出演!

円キャリートレード広がる

低金利の円を調達し、高金利通貨で運用するという円キャリートレード。今週、この円キャリートレードの調査を強化するという記事が掲載されたことから円高方向に進みました。それまで大幅なドル買い円売りに傾いていたヘッジファンドが円を買い戻すきっかけとなったわけですが、その動きも限定的でした。今回ここで注目したいのは、円キャリートレードの拡大です。

まず円キャリートレードが拡大している要因となっているのが、各国と日本との金利差。各国で利上げ観測が次々に浮上する中、未だに低金利のままの日本。金利差は開く一方です。この金利差に一般投資家も目をつけているのです。今週、じわじわと高金利通貨が買われはじめていることからも、円キャリートレードの流れが加速していくことが予想されます。

FOMC、アメリカの金利動向はいかに

ここのところ、金利据え置きをキープしているアメリカ。

今週、ニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均が最高値となる一時12,000ドルを更新した事や、米住宅市場の持ち直しが見られた事から市場では利上げ再開の目途が立ち始めています。

一時は利下げ観測までささやかれていたものの、一時的なものだった様子。ここに来て利下げ観測が払拭されたばかりか、今度は利上げ期待。アメリカ経済の持ち直しが力強いことが伺えます。

最近、北朝鮮核実験問題など様々な話題がありましたが、やはり経済力の強さや、利上げ観測といった材料に市場は敏感に反応する傾向にあります。

来週25日27:15、連邦公開市場委員会(FOMC)の声明が発表されます。今後の利上げ観測を後押しする内容が出てくるようであれば、やはり圧倒的金利差でドルが買われることが予想されます。

円キャリートレードの人気投票

今週、欧州中央銀行(ECB)は12月以降、政策金利を一旦据え置き、石油相場変動やドイツの増税など経済の見極め時期に入る可能性があることを発表。意見はまだ分かれたままですが、人気投票としては予選落ちか。

そこで浮上してきたのがイギリス。今週、イギリスの政策金利は据え置きとなりましたが、その会合の中で、次回の利上げ観測を匂わすコメントがありました。市場でも、来月11月にも利上げか・・・とじわじわ利上げ観測が浸透してきています。

今週は経済指標がやや伸び悩んだ事からポンド買いもまちまちでしたが、来週から11月にかけて飛躍できる可能性も高く人気も高まっている模様。

そして高金利としてその頭角を表しだしたのが南アフリカ。“大穴”と呼ぶのは語弊がありますが、キラリと光るものが。南アフリカは今月利上げを行い、なんと8.25%。しかし人気の秘密はそれだけではない様子。来月の利上げも期待されていること、経済状態も良好なこと、今の世界にとっては喉から手が出るほどの好条件です。
円キャリートレード戦線に宣戦布告、上昇気流に乗ってくるか市場も大注目です。

●ターニングポイントの14.50円をバネに飛躍するか!!

経済・為替そしてそれに付随する情報の提供を目的としてのみ作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。万一内容に誤りがあった場合、また当内容を用いたために直接あるいは間接的に生じた損失について、解説者及びトレイダーズ証券はいかなる責任を負うものではありません。取引に関しての最終決定は必ずお客様自身の判断でなさいますようお願い申し上げます。

2006年10月13日

10/13 セントラル短資オンライントレード 須藤博史さん

セントラル短資オンライントレード(株)
ソリューション営業部 部長
須藤 博史さん

プロフィール

欧州系銀行で為替ディーラを歴任後、2005年からセントラル短資OTに在籍。銀行在籍時にはドル円のほか欧州主要通貨を主戦場にトレーディング行う。スイスフランやユーロポンドも得意分野のひとつ。一目均衡表を利用した分析に、定評がある。

米国との金利差縮小は止まったか?

米国の金融政策が7月に引き締めから中立へと転換し、同時期に中立から引き締めへと転換した日本、あるいは既に引き締めに転換していたECBなど米ドルとの金利差縮小期待感、が高まり、金利差を材料としてドルを買っていた向きから将来のドル下げについての心配する向きが多くなっていた。また11月に控える米国中間選挙で民主党が優勢に推移していることからブッシュ大統領のレームダック化を心配する声や、はたまた各国中銀からドルを資産として持つことに対する懸念など、ドルを売る材料には事欠かないはずであった。 しかしながらそこが相場の面白いところで、「人の行く裏道にこそ花道あれ」といった言葉通り、ドルに対する悲観論を置いてドルに対する買いが集まっている。背景には中東の地勢学的リスクを既に織り込んでしまったこと、原油価格や貴金属価格が落ち着きを見せ始め世界的なインフレリスクに対する懸念に落ち着きが見え始めたことから、各国の金利水準が現状を維持することにより、米国との金利差縮小は止まるのではないかとの思惑があるものと思われる。また各国中銀の外貨準備入れ替えに伴いユーロドルが底堅く推移する中、欧州圏を中心としてユーロの円に対するユーロ高懸念発言が相次いでおり、結果としてドル円に対する下方圧力が強まるといった思惑から機関投資家をはじめヘッジとしてドル売りにポジションが傾いているのかもしれない。

120.00円に大きなトリガー。押し目を待ってのドル買いか?

IMMのポジションについては相変わらず、非常に高いレベルの円ショートとなっているが、相場の上下変動にあまり大きな影響を見せないことから、ユーロ円などの円クロスでの円売りポジションが多く、対ドルのポジションは少ない可能性は高いように思える。結果としてドルは対円や対欧州通貨で非常に底堅く推移しており、今週はとうとう、119.40近辺にあったテクニカルに重要なポイントを上抜く結果となっている。月足ベースの一目均衡表を見ると119.30近辺にある雲の上限を目先上抜いた形となっている。また1998年の高値である147.64と2002年1月の135.20を結んだ線は119.40近辺にあったがこちらも今週上抜いた形となっている。上記のポイントは非常に長い期間のポイントであることからこれらのチャートポイント抜けはだましである可能性も捨てがたいものの、既に抜けたポイントを疑うことになれば、テクニカルに相場を見る意味がなくなってしまうことになり、ここは素直にドルの押し目買いを狙うべきであろう。

短期的には120.00に大きなオプショントリガーがあると言われ、その手前では防戦売りが入っており、またユーロドルでは1.2500も同様に手前には防戦買いがドル買いの流れを一旦止めている形となっており、高値掴みではなく、ドルの押し目を待ってのドル買いとしたいところであるが、前述の欧州圏を中心とした円安発言から、リスクが少ないという意味ではユーロドル、ポンドドル、ドルスイスなどの通貨でのドル買いのほうが最終的にパフォーマンス的に良くなる可能性が高いように見える。

■119.40ポイントを上抜く展開に


経済・為替そしてそれに付随する情報の提供を目的としてのみ作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。万一内容に誤りがあった場合、また当内容を用いたために直接あるいは間接的に生じた損失について、解説者及びフェニックス証券はいかなる責任を負うものではありません。取引に関しての最終決定は必ずお客様自身の判断でなさいますようお願い申し上げます。

2006年10月 9日

10/6 フェニックス証券 外国為替営業部 上村 和弘さん

フェニックス証券(株)
外国為替営業部 部長
上村 和弘さん

プロフィール

大手証券会社、損保会社等を経て2006年1月フェニックス証券入社。株式を始め、商品・為替などのディーリング経験を持つ実践派のテクニカルアナリスト。調査部在籍時代よりテクニカル分析を駆使した相場見通しで評価を得る。人気メルマガ「為替投資のポイントと攻略法」は、まぐまぐ殿堂入り。日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP会員。

金利差への盲信は続くも・・・。12日、13日発表の経済指標、コメントに注目

足許の円相場は若干の強弱はありながらも軟調な地合を継続している。猫も杓子も「金利差・金利差」との展開には辟易とするが、主要通貨が方向感に欠ける推移を続けていることから、相対的に金利差に着眼した取引の影響力が強まっているとも感じられ、嘆いてばかりもいられないのもまた事実。「同じ○○なら踊らにゃ損!、損!」と割り切って円売り祭りに参加しておくのが得策か。

一方で、茲許のボラティリティ低下の一因とも言われるヘッジファンド等のリスク許容度低下は、最近の商品価格下落がその動きに拍車を掛けるものと想定され、ファンドの主要アセットの一つと推測される円ショートポジションが巻き戻される可能性があることには留意しておきたい。

基調は円軟調であることを意識しながらも、いずれ訪れるであろう変節に警戒を怠らないようにしたい。

ファンダメンタルズ―米・欧金融政策見通しに揺れる?

市場参加者のセンチメントは9月雇用統計の結果に大きく左右される可能性があるものの、米金融政策に対する思惑は来年の利下げを織り込む水準にまで達しており、弱気に傾き過ぎているとの感が否めない。足許のFED高官発言は強弱区々ではあるが、総じて未だインフレへの警戒姿勢を解いていないことから、過度に弱気となった見通しの修正が訪れることも考慮しておきたい。目先は各地区連銀総裁講演や、8月貿易収支(12日)、9月小売売上高(13日)に注目となる。

欧金融政策を巡っては、年末までに政策金利を3.50%まで切り上げるとの見通しが織り込まれており、来年の利上げ期待感も根強い状況。確かにECB要人からはタカ派的なコメントが繰り返されるものの、市場参加者は金利先高観に目を奪われるあまりに独景況感悪化等の不安要因を黙殺しているとも感じられ、こちらも揺り戻しには気を配りたいところ。

本邦経済情勢・金融政策は、一時期の期待感も剥落し落ち着いた状況。日銀がタカ派的なスタンスを強める等の「波乱」がなければ材料視され難いと考える。先ずは12日、13日の日銀金融政策決定会合の内容を確認したい。

ドル円―118midが分水嶺

ドル円は、1998年8月の147.64円を起点とする長期レジスタンスラインが走る118midに対してどちらの水準に位置するかによって強弱感が分かれる展開が予想される。

米9月雇用統計の内容次第で当該水準を上抜けする可能性は否定できないが、同水準のブレイクはドルベア派にとって撤退を検討すべき材料であることは想像に難くなく、又、テクニカルには121midをターゲットとする相場展開へと移行する可能性を示唆しているようにも窺える。

一方、118midの売り圧力に屈し相場が折り返すこととなれば、再び下値を探る展開と考えられ、116.00円レベルまでの下落は視野に入れておきたい処。足許の材料からはドル急落、或いは円急騰のシナリオは描きにくいものの、何らかの触媒によりリスク許容度が低下しているヘッジファンド等の円キャリートレード巻き戻しを誘発する展開へ移行すれば思わぬ下落も想定される。      

長期レジスタンスラインを抜ければ、121円台への展開も

経済・為替そしてそれに付随する情報の提供を目的としてのみ作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。万一内容に誤りがあった場合、また当内容を用いたために直接あるいは間接的に生じた損失について、解説者及びフェニックス証券はいかなる責任を負うものではありません。取引に関しての最終決定は必ずお客様自身の判断でなさいますようお願い申し上げます。