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2007年2月23日

2/23 日銀利上げでも円売り基調は継続か | トレイダーズ証券(株)及川佳奈子さん

トレイダーズ証券(株)
営業企画部情報戦略課
及川佳奈子さん

プロフィール

大手信託銀行(外国株式のコーポレートアクションに携わる)を経て2003年6月にトレイダーズ証券に入社。以来、市場分析に携わり、WEB上のレポートやメールマガジン、トレイダーズTVへ情報提供。海外通信社からの取材を受けるなど、英語能力を活かした現地情報の収集力には定評。

日銀利上げでも円売り基調は継続か

2月21日に日銀は、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.25%引き上げて、年0.50%にすることを決定しました。利上げの有無を巡って先週(2/19〜の週)の外国為替相場では円が乱高下する局面もありましたが、結局は円売り優勢というマーケットの地合いに変化は見られませんでした。当面、この円売りの流れは継続するのでしょうか?

超低金利の円安を米国も容認

市場のテーマが「金利相場」である限り、基本的にはこれまで同様、円キャリートレードが継続するものと考えます。いくら日銀が利上げに踏み切ったところで、0.50%では未だ正常な金利とは言えません。同じく低金利政策で知られているスイスでさえ、昨年の追加利上げで政策金利を2.00%まで戻しています。各国との金利差を考えると、円を積極的に買うといった地合いではなさそうです。

また、米金融当局者が「円安は経済ファンダメンタルズを反映、強いドルは明らかに米国の利益(=ポールソン米財務長官、1月31日)」という姿勢を示していることも円売り安心感につながり、ドル/円相場やその他のクロス円は上値を拡大する展開が続くのではないかと考えています。

円買い戻しのスピードには注意

ただ、円高に対する警戒も怠れません。投機筋の円売りポジションは過去最高の水準で高止まりしています。2月中旬にわずか3日間でドル/円相場は3円下落しましたが、マーケット参加者が「円売られすぎ」に対する警戒を抱けば抱くほど、何かをきっかけに一気に円ショートポジションの巻き戻し(=円買い)が進行する可能性も否定できません。そのような場合に備えて、ポジションの管理はしっかりしておきたいところです。

ドル/円相場の上値のポイントは、昨年来高値の122円20銭。長めのチャートを見てみますと、2002年の高値135円14銭からの下げに対する61.8%戻しがこの水準に位置しており、前回はレジスタンスとなったことがわかります。ここを越えて上値を拡大することが出来るのかどうか、見ていきたいところです。一方の下値は、2月下旬の下落局面でサポートとなった119円ちょうどを割り込まずに推移できるのか、そこがポイントとなるでしょう。

ドル/円相場は今年1月の高値を更新できるか?!

トレイダーズ証券で外国為替証拠金取引

経済・為替そしてそれに付随する情報の提供を目的としてのみ作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。万一内容に誤りがあった場合、また当内容を用いたために直接あるいは間接的に生じた損失について、解説者及びトレイダーズ証券はいかなる責任を負うものではありません。取引に関しての最終決定は必ずお客様自身の判断でなさいますようお願い申し上げます。

2007年2月 9日

ひまわり証券-2月9日・10日の、G7で円安懸念は発せられるか?週明けからの方向感はどうなる!

ひまわり証券(株)
金融市場部 市場分析チーム
湊川 直人さん

プロフィール

ひまわり証券に入社以来、金融市場部に在籍し、一貫して市場・情報分析に従事。Flash Newsやオセアニア通貨レポート(Tri NationsReport)の執筆など、ホームページ上での人気コンテンツを担当。マクロ経済に対する造詣が深く、中央銀行の金融政策などファンダメンタルズ分析には定評がある。

2月9日・10日の、G7で円安懸念は発せられるか?週明けからの方向感はどうなる!

2月9日/10日、ドイツのエッセンでG7が開催される。ここ最近欧州サイドが円安懸念を表明しているが、G7の共同声明にその”円安”が盛り込まれる事はないだろう。

米財務長官のスタンスは「円の水準に問題なし」

ポールソン米財務長官は「通貨に対する口先介入は好まない(1月31日)」とし、また「円には厚みがあり、競争的な市場を有している(1月31日)。円はファンダメンタルズに基づき競争的市場で取引されている(2月6日)」と述べた。この2種の見解は、米国と欧州のスタンスの相違を如実に表していると言える。前者は”相次いで円安懸念を表明する欧州サイドへの批判”、後者は”現状の円の水準は問題ない”と言っているに等しい。 事実、日本は円売り介入を実施していないし、ユーロ円の上昇に起因しているのは”金利格差”である。いわば、ここまでの流れは市場の意思と言える。

米国が欧州のスタンスに同調しない姿勢を示した事で、円安懸念を固持する欧州サイドはその部分では孤立する可能性すらある。しかし、共同声明に盛り込まれずとも、会議以外の場で、引き続き円安懸念を発する可能性は大いにあるだろう。

円の上値は限定的だが、“キャリートレードに対する懸念”は要注意

それ故、円には引き続き上値の余地がある。しかし、それは限定的と見る。冒頭でも述べたように共同声明に円安懸念が盛り込まれる可能性は低く、それがキャリートレード再開に対する安心感を与える事に繋がるからだ。各国が円安に対するお墨付きを与えたこととなり、ユーロ円&ドル円は、週明けから共に年初来高値(ユーロ円は158円62銭、ドル円は122円20銭)超えを目指して上伸するだろう。

もちろんリスクは存在する。円安懸念が盛り込まれなくとも、共同声明に”キャリートレードに対する懸念”が付記されれば、状況は一転するだろう。どちらか一方でも入ると(入るとすれば、後者のキャリートレードに対する懸念)、ドル円は120円割れ、ユーロ円も155円台割れの反落も想定しておく必要はある。

●G7後は、年初来高値(ユーロ円158円62銭)越えを目指すか?



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