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2007年10月12日

5/28 ドル/円相場、年初来高値突破なるか!? | トレイダーズ証券(株)及川佳奈子さん

トレイダーズ証券(株)
営業企画部情報戦略課
及川佳奈子さん

プロフィール

大手信託銀行(外国株式のコーポレートアクションに携わる)を経て2003年6月にトレイダーズ証券に入社。以来、市場分析に携わり、WEB上のレポートやメールマガジン、トレイダーズTVへ情報提供。海外通信社からの取材を受けるなど、英語能力を活かした現地情報の収集力には定評。

中国発の円買いも限定的

5月後半は、中国に関わるニュースが市場での注目を集めました。中国人民元の対ドル変動幅拡大、政策金利と預金準備率の引き上げ(ともに18日)、米中戦略経済対話(22〜23日)、そしてグリーンスパン前FRB議長による中国株高警戒発言(23日)。先週は、これらの材料が円の買戻しを誘う場面も見られましたが、依然としてドル/円相場、クロス円はともに高値圏を維持して取引されています。


週末金曜日に要注意

そうしたなか、今週は週末金曜日(6月1日)に米国の経済指標の発表が集中しています。21時30分には4月個人消費支出と5月雇用統計、そして23時には5月ISM製造業景況指数と5月ミシガン大学消費者信頼感指数と、消費・雇用・製造業それぞれの分野の代表的な指標が発表されます。そのためややもするとピントがぼけてしまう可能性もありますが、やはり雇用統計に一番注目が集まるでしょうか。

雇用統計を予測する上で参考になる新規失業保険申請件数(トレンドを把握する際は 4週間移動平均が利用される)では、4週間の平均数値がここ4週連続で低下し、2006年2月以来の水準となっています。これを受けて6月1日の雇用統計も良い結果を期待する声が高まっていますが、実際の数字がドルの支援材料となるのかどうか注目です。「好結果→ドル買い」と素直に反応するのか、それとも「好結果→金利上昇→米株下落→リスク許容度の低下により円キャリートレードの巻き戻し(円買い・ドル売り)」という流れになるのか、気をつける必要があるでしょう。


ドル/円相場、年初来高値突破なるか!?

では、ドル/円相場のチャートを見てみましょう。122円の大台を前に上昇一服となっています。今週、この122円台に乗せて年初来高値である122円19銭を捉えることができるのかどうか見ていきたいところです。一方、下値は前回も申し上げましたが、3月上旬から引いた上昇トレンドラインを割り込まずに推移できるのかどうかが、大きなポイントとなってくるでしょう。

さて、トレイダーズ証券では現在、FX(外国為替証拠金取引)シミュレーションゲーム「Net Forexダービー」の第二回目を開催中です。参加料はもちろん無料ですので、みなさん気軽に参加してみてくださいね。(私も参加しています!)


●122円の攻防をクリアし、年初来高値122円19銭を捉えられるか注目



トレイダーズ証券で外国為替証拠金取引



経済・為替そしてそれに付随する情報の提供を目的としてのみ作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。万一内容に誤りがあった場合、また当内容を用いたために直接あるいは間接的に生じた損失について、解説者及びトレイダーズ証券はいかなる責任を負うものではありません。取引に関しての最終決定は必ずお客様自身の判断でなさいますようお願い申し上げます。


4月27日、日銀が半期に一度の展望レポート(正式名-経済・物価情勢の展望)を公表

ひまわり証券(株)
金融市場部 市場分析チーム
湊川 直人さん

プロフィール

ひまわり証券に入社以来、金融市場部に在籍し、一貫して市場・情報分析に従事。Flash Newsやオセアニア通貨レポート(Tri NationsReport)の執筆など、ホームページ上での人気コンテンツを担当。マクロ経済に対する造詣が深く、中央銀行の金融政策などファンダメンタルズ分析には定評がある。

【見通しが下方修正】

今回のレポートにおけるポイントは、2007年度の消費者物価指数の見通しが下方修正された事。政策委員の見通しの中央値は0.1%と、前回10月の0.5%から大きく下方修正された。これは、当然今後のデータにもよるが、市場において早期の利上げ期待が発生し難くなったという事。 しかしその一方で、2008年の見通しは0.5%と定められた。政策委員会のメンバーは「2008年度にかけて消費者物価指数は改善していく」とのイメージを持っている事が窺える。 。

【新たなリスクの想定】

このレポートには『上振れ・下振れ要因』と名づけられたページがある。今回、ここの第3項目において、「金融環境に関する楽観的な想定に基づく、金融・経済活動の振幅の拡大」との文言が盛り込まれた。前回までここの項目は2つまでしかなく、今回新たなリスクが想定された事になる。これは、楽観的な観測に基づいたポジション構築に対する警戒と読み取れる。事実、昨年末から今年初めにかけ、日銀の政策変更にまつわる観測的報道や噂による円の急進退が見られた。

【不確実性の高まりか】

実は、上述の「金融環境に関する楽観的な〜」の文言は、前回までは『金融政策運営』と名づけられたページの「第2の柱」と呼ばれる項目にのみ付記されていたものである。今回、これが『上振れ・下振れ要因』にも加えられた事は、それだけ金融政策における不確実性の高まりを示唆しているとも読み取れる。

【利上げはまだ先】

今回の展望レポートから明らかな事は、福井総裁をはじめとする政策委員は皆「利上げを急いでいない」という点。しかし、スタンスは明らかに利上げへと傾斜している。日銀は経済データを精査しながら、緩やかに金利の引き締めを実施していくだろう。次の利上げは7月の参院選後の可能性が色濃い。それまでは、円は緩やかながらも軒並み軟調に推移してくと見ている。特にポンドや豪ドル、NZドルといった高金利の優位性を堅持している通貨に対し、その傾向は続いていくだろう。

引き続き、緩やかながらも全面的な円安が続くと予想



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